2017年5月5日金曜日

クラシカルギターコンクール2次予選課題曲の難しさ

今年の課題曲であるヴィラロボスの前奏曲第4番、出場者35名の演奏を聞かせて頂いて思ったことを書きたいと思います。

冒頭の1小節目 フォルテでカンタービレと指示があるのみです。

ミー シソファ#ーレミ~の旋律をどのように歌うか?

動機の最終音のミにアクセントが付いています。
それに対して、⑥弦のミがシンコペーションで和音を伴ってピアニッシモで書かれています。
まるで相槌を打つように・・・

このたった2小節の弾き方でも人によって違うので驚きでした。

最初のミをとってみても、3弦をP指で弾く人、4弦14フレットで弾く人、imで弾く人等様々でした。

3弦でミを弾く人の問題点は、フォルテが十分でなかったり、そのあとのシソの部分で左手の押さえが良くなくて音程が合っていない人がいたことでした。

4弦でミを弾いた人は、ミの音程が最初から狂っている人や、2つ目のシに上手く移動することができずに旋律が切れてしまう人がいました。

また、低音弦の移動の際に生まれるキュとした雑音が気になる人もいました。

そしてP指タッチや楽器の性能上の理由で冒頭の低音旋律がボケてしまう人もいました。それ故に
そのあとの和音の部分が逆転して大きく聞こえていました。

他に、低音旋律から和音に入るタイミングがキッチリし過ぎて機械的に聞こえてくる人や、シンコペーションになっていない人もいました。

また、逆に丁寧に弾こうとして付点が間延びしていく人や、拍が無くて同じ強さで弾いてしまい流れが止まって聞こえてくる人が少なくなかったです。3拍子と4拍子の切替は難しいですね。


次に、Animatoア二マートのところで 低音の旋律にcantabile(カンタービレ)と指示がありますが、この低音が浮き出て来ない人が多かったです。このアルぺジオに含まれている低音の旋律を上手に歌っている人はいませんでした。
プランティングが上手くいかずアルペジオごとに切れてしまっている人も少なくなかったです。
この長い(16小節!)低音のフレーズを弾くのは難しいことですね。

しかもコントロールするのが難しいのでミスが生まれやすいところでもあります。

低音のノイズ(雑音)が大きい人もいました。
ハーモニックスでテンポが崩れるケースもありました。

この前奏曲は、左手の運指がパターン化していて押弦の難しさも少ないので一見簡単そうに見えますが、歌わせ方(間合いや音の残し方ヴィブラート)や音量の配分、タッチの加減が難しい曲だと35名参加者の演奏を聴いて改めて感じました。

こうした問題点が目立たなかった人が本選に進んだ印象でした。

今後の教授活動に役立てたいと思いました。



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