スキップしてメイン コンテンツに移動

東京国際2012今

先日の東京国際を聞いて技術力に差が無くなってくると日本的な節回しに違和感を感じました。
2年前に濁りがある(消音をしていない)まま演奏している邦人が多くいましたが、そうした方は昨年から本選に残ることができなくなりました。

そして今回はリズムに関して、西洋音楽のリズム原理法則からずれた演奏があり、国内のクラシック音楽に対する認識の遅れを再度感じました。

スペイン音楽はクラシック音楽という分野から見ると独特なので、セオリー通りにはいきません。むしろ民族音楽の分野に入ると思われます。その為、アルゼンチン音楽もそうですが、譜面どおりに演奏しても上手くいきません。またその逆もしかり。民族的感覚の節回し(歌わせ方)でバロック・古典・ロマン派音楽(ダウランド、バッハ、モーツアルト、ベートーベン、シューベルトなど)に取り組むと、微妙にまったりしたり、急に早くなったりします。

しかし、クラシック音楽の歴史の浅い私たちは普段その「ずれ」が気になりません。むしろその「ずれ」が好まれる傾向があります。それゆえ国内コンクールではそうしたことが身についていなくても入賞してしまいます。もちろんコンサートでも問題になりません。しかし、海外の音大を卒業し、他の国際コンクールの優勝経験を持つ人が集うような本選会になると、リズムに敏感な審査員(指揮者、作曲家や現代音楽を良く演奏する人等々・・・)には気付かれてしまいます。むしろ素直に(カラオケのように)一定のテンポで音符を刻んだ方が良い結果に繋がります。

実は19歳でフランスに留学し、23才で家内と知り合い、まだフランス語が拙かった家内の為にピアノレッスンに通訳同行したときに、このリズムの原理を知りました。もちろんギターの先生からはそうした話を聞いたことがありませんでした。目から鱗で、しばらくはなにを言っているのか?意味がわかりませんでしたが、数回レッスンを同行する内に「なるほど!」と理解できるようになりました
しかしその時は、このようなことを意識しながら演奏することは出来ないと思いました。

その後、少しずつギターの練習方法の中に取り入れていきましたが、帰国後、いろいろな人と接していく中、このリズムの取り方は、誰でもがそのことを教わっているとは限らないということを知りました。ソルフェージュとして教わるものでもありませんので、未だに知らない方も多いです。音楽を感覚的でどちらかというと文系であると思っている方が多いようなので厄介な問題です。
クラシック音楽は、実は理数系が基盤であってその上に感性を乗せていきます。それまでは、勉学が必要です。感性だけでは、いつか行き詰ってしまいます。

今回そうした「リズムに音符を乗せる」、プロとしての基本が出来ている人はフランス人の彼でした。が、演奏というパフォーマンスは総合的なものなので、人を惹き付けるものが優先されます。
これが専門家としての基本な事柄で出来ていても混在している日本では評価されません。
残念なことですが・・・それが、今という時代です。

フランス人の彼が、多くの審査員や聴衆に魅力を伝える為には、西洋的なアプローチだけでは流れ過ぎてしまいますのでトゥリーナは、もっと暗さが必要です。彼の音色は、常に明るいものでした。セビィーリャは、フラメンコのリズムですからもっと強いアクセントや低音を「ズン」と目立たせる必要があります。

品の良いのびやかなものだけでなく、セゴビアやジョンウイリアムズの演奏を良く耳にしている世代には物足りなさを感じてしまいます。しかし将来どのように成長していかれるか?大変興味が湧きました。今後の活動に期待をします。

そしてますます国際化していく中で、少しずつ(例えば語学の面でも、日本語英語からネイティブ英語に切り替わってきたように)西洋音楽のネイティブに基づいて、日本人の長所を伸ばしていってほしいと思います。




コメント

このブログの人気の投稿

第10回クラシックギターサマーセミナーin原村 受講生、聴講生募集中!!

2017年8月18日(金)~20日(日)2泊3日

サマーセミナーの目的・趣旨
クラシックギターの魅力を再認識してもらうことから故稲垣稔氏(2013年6月26日没)と共同で2007年にスタートしました。クラシックギターが持っている「無類の美音」を心耳で聴き、その素晴らしさを一人でも多くの方に伝えていこうと開催しております。今回は、一人一人の隠れた才能の掘り起こしを目指したいと思います。
会場:グリ-ンプラザホテル(長野県諏訪郡原村八ヶ岳美術館隣)
住所:長野県諏訪郡原村中央高原17217-2821 TEL0266-74-2041 Fax0266-74-2188
参加資格:初心者からプロ志望まで、更なるステップアップを目指す方等、レベルを問わずご参加いただけます。
集合時間:818日(金)1330食堂
受講費:52,000円(宿泊費、朝夕食2回、公開レッスン40分各2回、講座2回、有志による発表会、記念品、賞状)ただし昼食代は、含まれていません。別途かかります。
受講生募集人数18名(残り9名)
今年の特別ゲスト講師決定しました!
鈴木大介先生 作曲家の武満徹から「今までに聴いたことがないようなギタリスト」と評されて以後、新しい世代の音楽家として常に注目され続けている。マリア・カナルス国際コンクール第3位、アレッサンドリア市国際ギター・コンクール優勝など数々のコンクールで受賞。2004年~2006年まで8回にわたり、20世紀に生まれたギター音楽を毎回異なる視点でアプローチする演奏会「ギター・エラボレーション」を白寿ホールで開催。2005年には、ベルリン・パリ・東京にて、武満徹の舞台「マイ・ウェイ・オブ・ライフ」でケント・ナガノ指揮ベルリン・ドイツ交響楽団と共演。同年タイ国際ギター・フェスティバルにも出演し、2006年、再び招かれた。2008年、ワシントンのケネディセンターにて開催されたジャパン・フェスティバルでの「A Tribute to Toru Takemitsu」に渡辺香津美、coba、八尋トモヒロと共に出演。2010年にも、同メンバーでカーネギーホールおよびオレンジ・カウンティー・パフォーミング・アーツ・センター(カリフォルニア)にて再演、いずれも大好評を博した。
 内外の演奏家からの信頼も厚く、これまでに、クロード・ボリング、マーティン・テイラー、渡辺香津美、荘村清志、ブラン…

第11回クラシックギターサマーセミナーの受講生募集のご案内

募集を開始しました。受講希望の方は、どうぞご連絡ください。
【日時】 8月24日(金)~26日(日):2泊3日
【タイトル】
第11回クラシックギターセミナー in 原村
【サマーセミナーの目的・趣旨】
クラシックギターの魅力を再認識してもらうことから故・稲垣 稔氏と共同で2007年にスタートしました。クラシックギターが持っている「無類の美音」を心耳で聴き、その素晴らしさを一人でも多くの方に伝えていこうと開催しております。初心者、プロ志望までレベルを問わずご参加いただけます。皆様のご参加をお待ちしています。
【参加資格・募集人員】
初心者からプロ志望レベルまで。受講生募集人員は15名。あと3名
【受講費】
¥52,000(宿泊費、朝夕食2回、公開レッスン40分各2回、講座2回、講師コンサート&有志による発表会、新人演奏コンサート、記念品、賞状。ただし、昼食代は含まれておりませんので別途となります)
※単独での聴講の場合:各講座¥2,000
※レッスン聴講:全日通し券¥3,500、一日券¥1,500
※講師コンサート:24日(金)19:00~ ¥3,000
※新人演奏コンサート:25日(土)19:30~ ¥2,000
※受講生有志によるコンサート:25日(土)15:00~ 入場無料
【講師&新人演奏育成コンサート出演者】
レギュラー講師:田口秀一(基礎講座)
講座ゲスト講師:鈴木一郎
ゲスト講師:岩永善信、ジャン・マリー・レーモン
【新人演奏育成コンサート出演者】

ギター愛好家の皆様へ “今さら聞けないギターの基本を もう一度見直してみませんか?~重力奏法を基盤にした~

長年ギターにおける自然な弾き方を求めてたどり着いたのが「重力・重量」を活かした弾き方でした。そうした見地からアドバイスを致します。どうぞこの機会をご利用ください。






































【概要】
指導力に定評がある弊社音楽教室ギター科講師、田口秀一先生がギターを演奏する上で基本的な事柄で今さら聞けない「姿勢」、「演奏法」、「爪の磨き方」、「楽器の選び方」等々をわかりやすくクリニックいたします。クラシック・ギターを弾かれる全ての皆様(レベル、年齢は問いません)、是非ご参加下さい。

【日時】11月23日(木・祝)15:00~
【会場】(株)ギタルラ社1Fスタジオ
【講師】弊社音楽教室ギター科講師:田口秀一先生
【受講料】¥2,160(税込)※定員4~6名。聴講はございません。

※可能な限りギターをご持参下さい。
※ご予約、お問い合わせは(株)ギタルラ社まで。
※ (Tel) 03-3952-5515(火~日 10:30~19:00)(Mail) info@guitarra.co.jp【内容】 指導力に定評がある弊社音楽教室ギター科講師、田口秀一先生がギターを演奏す る上で基本的な事柄で今さら聞けない「姿勢」、「演奏法」、「爪の磨き方」、 「楽器の選び方」等々をわかりやすくクリニックいたします。
㈱ギタルラ社ホームページhttp://www.guitarra.co.jp/