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東京文化会館小ホールの音響を知って!

12月15,16日と東京国際ギターコンクールが行われました。私は、本選のみ聞くことができました。個人的には、たくさんの人を聞くことができる2次予選が好きですが、午前中の調整がつかず諦めて午後レッスンを入れました。

今までギター連盟のコンクール会場で長く使われたのが上野の文化会館小ホールでしたが、ホールのイベントやリニューアルが重なってか?押さえることができなくなり一昨年の第53回(2010年)、昨年の第54回(2011年)と日経ホールに場が変わりました。

私はこのホール変更は、とても良いきっかけだと思っています。といいますのは、クラシックギターの楽器性能や弾き方によってかなり違って聞こえてくることが分かったからです。

文化会館小は、添付したファイルのようにステージが扇形で横幅が広く作られていてこの写真ではわからないのですが客席の中央が一番高くなっています。ちょうどテント型とでもいいましょうか?
その為、残響が漂います。

それに対して日経ホールは、長方形でなだらかに客席が上がっています。実は、このタイプのホールの方が芯の強い楽器(例として銘器で良く使われている松材のギター)がとても有効です。
松材使用の楽器でも倍音が多く出るように作られた構造の楽器や杉材タイプの楽器は、漂っている時間が長いのでその分前に飛んでいく音(推進力=遠達性は劣ります。)しかし、文化会館小ホールのような特殊なホールですと客席の中央に吸われるように音が飛んできますので前に飛ぶタイプの楽器より倍音が多い楽器の方が音量が多く聞こえてきます。

もっとわかり易くいいますと初心者用のギターで(杉材使用)表面板を上に向けて弾くと良く聞こえてしまうのです。ホールが助け過ぎてしまうのです。松材の楽器でこのホールで効果的に良さを出す為には、鋭く軽く弾くと楽器の良さが出ませんが、低音依りに重く響かせられると音量が多く聞こえてきます。

このことの明暗を分けたのが第52回4位になってしまったイタリアのマルコ・デル・グレコさんでした。彼は、ほかのどの奏者よりもちゃんと消音を施しながら鋭く締まった(澄んだ)音でしたのでこの文化会館小では、音の芯しか聞こえない迫力がない演奏に聞こえました。翌年53回日経ホールでは、まったく逆で他の偏り音が良く飛んできていました。この長方形タイプのホールは、音が横に拡散しませんから鋭く締まった音の人は、有効に働きます。

倍音で助けられて音が大きいタイプの型は、インパクトが少なく遠くで弾いているように聞こえます。

もちろんプロから見れば自力で楽器を鳴らせている人が優れているとわかりますが、ギター以外の一般審査員には、知る余地もありません。

こうした盲点は、楽器選定でも頻繁に起こります。ギターという特殊な楽器では、会場によって明暗が分かれます。どこの会場でも合う理想の楽器というものありません。一長一短です。

臨機応変に出来るか?が求められのかなあ?

今回優勝した彼は、杉材のギターでした。低音は、鈍い音で音色変化はしませんが、ゆったりした音に聞こえます。「ほっとする音」に聞こえます。また、自由曲が馴染みない選曲もマイナス面が出ませんから審査点数が高くなります。優れた所があっても凹があるとポイントが取れません。(ここは、公に書けません。ジレンマ(-.-))
平均点が高い人が優勝する方式ですから仕方ありません。

でもコンサーティストになっていく人は、セールス・ポイント(他の方にないものを持っているか?)が求められるので優勝したからしなかったからと自分の道を諦めないことです。

後は、巡り合わせ「運」が必要ですね。実力は、後からつくものですから。

来年は、白寿ホールですので楽しみです。



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